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2011年1月3日
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華枯夢

枯れた華の花弁が、ヒラヒラと、まるで寝て見た、あの光景の如く舞い落ちる。




聞こえる声。
それはまだ少年と呼んでいいような、高めの声。


「・・・んぁっ・・・あぁ!・・・」


解けた黒髪が、その白い肌の上で踊る。
ほんのりと赤みがかった、その滑らかな白い肌の上で。


「・・・んっ・・・いやぁっ・・・」


そんな肌へと、男が噛み付くようなキスをする。
その男の銀色の髪が肌をくすぐり、そしてどけば、肌の上には赤い華が咲いた。
男はその華に今度は、優しく舐めるようなキスを落とす。


「・・・あっ・・・カカシ・・・さん・・・」


少年はそれに溺れるように、男の名前を呼ぶ。
その声に男は笑みを浮かべると、貪るように少年の唇にキスをした。
まるで何かに飢えているかのような。


「・・・んんっ・・・」


少年の漆黒の瞳が震え、そこから雫が流れた。





* * *





「・・・ねぇシカマルくん・・・」


寝ようとした隣の少年の黒髪に触れながら、そっと呼びかけた。
するとシカマルはだるそうに、俺のほうへと顔を向けた。
ほんのりと色気をかもし出す、切れ長の漆黒の瞳。
だるそうな表情をしながらも、その瞳の奥は鋭いぐらいの光を秘めている。
英知の光というのだろうか、それが彼を凛としているように時折見せる。


「なんすか?」


桜色の唇が、小さく動き、言葉を言う。
思わず見とれてしまうのは、惚れている故だろうか。


「なんでシカマル君は、俺に抱かれるの?」

「嫌なんすか?」

「いや別にそういうわけじゃないけど・・・」


欲しいと思っていた答えをもらえなく、どうしようかと視線が泳ぐ。
今更ながら、言わないべきなのだろうかと迷う。
けど、視線を戻し、その黒い瞳と目があった時、自然と口は動いていた。


「アスマはシカマル君の事好きなんだよ?」


てっきりこんな事を言えば、この少年は動揺するかと思った。
このいつも冷静な少年でも動揺ぐらいするのではないかと。
けど、返ってきた言葉は、いつも冷静な少年の応えだった。


「それが?」

「それがじゃないよ!・・・だってシカマル君はアスマが好きなんでしょう?」


思わず大声を上げて、上半身を起こし、シカマルを見下ろす。
そんな俺の態度に、シカマルは僅かに眉間に皺を寄せると、ぐるりと体を反対にむけ、顔を俺から背けた。


「好きっすよ。でも、アスマが知っているのは本当の俺じゃないっすから。」

「・・・本当のシカマル君?」

「こんな風に、アンタに抱かれて、喘いでいるような俺は、アスマの知っている俺、アスマの好きな俺じゃない。」


淡々と、まるで感情のない機械かのように言うシカマル。
そんなシカマルの様子に、俺はただ口を開けて驚くばかりだった。


「こんなにすんなりとアンタに抱かれている汚い俺をアイツは知らないっすからね。」


機械のようなシカマルの口調。

けれど、彼は人間だ、しかもまだ子供、そんな機械のようなわけが無いんだ。
彼はちゃんと、心をもっている。
他人のために涙することもできる、温かい心もその中にはあるんだ。

そう思った瞬間、思わず、その小さな体を背後から抱きしめていた。
シカマルの口から、そんな事を聞きたかったわけじゃない。
自分自身を傷つけるような言葉なんて、彼の口から出したくなかった。


「ごめんシカマル君、余計な事だった。」

「別にそんな事ないっすよ。」


やはり淡々とした声。
俺はそんな彼の声に、ゆっくりと目を閉じた。
僅かに感じる寂しさ。


「それじゃ・・・シカマル君。」

「・・・はい?」

「・・・俺がシカマル君のこと好きなのは知ってるよね?」

「・・・知ってるっすよ・・・」


機械のように返す彼の言葉に、僅かに戸惑いが入る。


「それじゃ、なんで抱かせてくれるの?同情?哀れみ?」

「・・・違う・・・」


間を空けて返ってくる彼の言葉は、動揺が走っているのが分かる。
俺はそんな彼の声に、唇を噛み締める。


「それじゃなんで?」


俺は彼を抱きしめながら、小さな声で、彼に聞いた。
けど彼の応えは返ってこなかった。

その後一言も喋らなくなった彼を抱きしめながら、寝ることもできずに夜は明けた。





* * *





コトリ。

置かれた駒に目を向ける。
それから頭の中の筋書き通りだと、考えていた通りの場所へと駒を置く。

コトリ。

静かな二人だけの空間に、小さな音が響くだけ。
その音が好きだと思うのは、それがこの男と二人きりの場所にできた音だからだろうか。
目の前の男の髭をチラリと見た後、また駒へと視線を戻した。
男が出しうる手を考え、戦略を練った。
この男はなかなかのやり手だ。
俺が考えている筋書きとは違う手を使う事が、度々ある。

コトリ。

ほら。
駒を置いた男のゴツイ手を眺めながら、新たに戦略を練るために頭を働かせた。
男の手はやはり、俺が考えていた以外のものだった。
口元が僅かに上がるのを感じた。
それを押さえられない自分に、さらに苦笑した。

コトリ。

戦略が練り終わると、駒を置いた。
次の瞬間、男の表情が歪んだのが分かった。
そろそろこのゲームは終わりだと、視線を男の瞳へと向けた。
黒い大きめの瞳。
その瞳が今は俺を見ていないことに、少々イラついた。



「・・・まいりました。」


男―アスマの声に、余計な事を考えたくなくて、そのまま後ろに倒れた。
木の冷たい感触が背に伝わる。


「これで122敗目だなおっさん。」

「おっさん言うな。」


天上を見つめていた視界に、白い煙が下から現れる。
それからアスマの愛用している煙草の独特の匂い。


「俺にも一本くれ、アスマ。」

「餓鬼の体には悪いぞ?」

「おっさんの体にも悪いだろうーがよ。」


ククッと喉奥で笑うと、体を起こして盤の向こうのアスマを見た。
片手に煙草をもち、顎の髭をいじっている姿。
僅かに片方の口の端を上げ、笑っていた。


「俺はもう毒されてんだよ。今更だ。」


そういって、煙草を咥え、白い息を吐き出した。


「間違いなくアンタは肺がんで死ぬな。」

「とりあえず殉職じゃないだけマシじゃねーか?」

「アンタそれでも忍かよ。」

「ちげーよ。肺がんになるのはまだ当分先だろーから、当分死なねーって事だ。」


おっさんの勝手な理論。


「アンタが肺がんで死ぬのが当分先とは決まってねーがな。」


でも、当分先なら肺がんの方がいいな、と思って苦笑した。
それから目の前の盤を片付け、また寝転がった。
今度は視線を空へと向ける。
縁側から見える空は青くて、何と言うか晴れた日によく見る空というやつだ。
あいにく今日は雲は浮かんでいない。
それが残念だったが、今日はさほど関係ない。


「なー・・・」


アスマへと声を向ける。
そんな俺の声に、白い息を吐いた後、おっさんは顔を俺へと向けた。
寝転がる俺の横で、外を見るように座るアスマ。


「・・・あ?」

「聞きたいことがあんだ。」

「・・・なんだ?」


白い煙が空へと伸びる。


「人って、好きでもないやつに抱かれる事ができるのか?」


伸びていた白は切れ、静けさが広がる。
海の青さよりも薄く。
されど海より広い空。
そこに白はいつしか消えてなくなる。


「昨日、カカシさんに抱かれた。」


淡々と話す己の口。
少なからず驚いてはいた。


「そしたらカカシさんに、何で抱かれたか聞かれたんだ。」


こんなにもスラスラと言えるとは正直思っていなかった。
こんなにも無感情に言えるなんて。


「答えられなかった。」


そこで言葉を終わらせ、ゆっくりと眼を閉じた。
光が遮断されたまぶたの奥で闇が広がる。
その時初めて、心臓が大きく跳ね始めた。
鼓動が頭の中で響く。
ドクドクと流しだされる血が、早く体中を巡る。
僅かな眩暈がした。
おそらくそうさせているのは、自分の中でできた後悔という気持ちのため。
けれど、もうどうしようもなく、そのまま眼をつぶり続けた。





* * *






俺の横に座る少年は、俺の同僚に抱かれたと、淡々と話した。


忙しい毎日の中で、ようやくできた休み。
ちゃんとアイツの休みを確認してから、将棋をやろうと誘った。
それは下忍時代ではよく見る光景だったが、アイツが中忍になり、俺も下忍担当を外れてからは難しくなった。
アイツは母親から持たされた惣菜を手に、いつもどおりの無愛想な顔で俺の家へと来た。
正確には、猿飛家本家であるが。
親父である三代目火影が死んでからは、将棋をするときはこの家をよく使っている。
移り住んでもいいのだが、一人身の俺には少々でかすぎる家でもあった。
親父はよくこんな家で一人で住んでいたと思う。
まぁ、それは母との思い出があるからであろうが。


「おっ!美味そうじゃねーか!お袋さんに礼言っておいてくれよな。」


アイツーシカマルから受け取った惣菜を冷蔵庫に入れると、ついでに中からビールも出した。
いちお二本出してみるが、アイツはおそらくビールは飲まないだろう。
未成年だからとかそういうのではなく、ただ単にアイツは日本酒派だからだ。
俺も日本酒は好きだが、なんとなくビールの箱買いが簡単だからビールにしている。
それから適当なつまみも持ち、準備をしているシカマルのもとへと行った。


「おっ、もう終わってるか?」

「準備万端だぜ、おっさん。」


ニヤリと笑ったシカマルの表情に一瞬ドキリしてから、こちらもニヤリと笑う。


「今日こそくそ餓鬼の息の根止めてやるか。」

「やれるもんなら、やってみろ。」


こういう時だけ、この目の前の少年は、子供らしい表情に一種の艶やかさをかもし出す。
いつも面倒くさそうに、だるそうにしていたり、無邪気に子供らしくしたり。
艶やかや、妖しいという言葉からはかけ離れているはずであるはずなのに。
確かに、この少年は大人の俺ですらドキリとするような艶やかさを時に出すのだ。
艶やかさ、色気と呼んでもいいかもしれない。
それも決まって、俺と二人きりの時。
否、"俺と"二人きりの時とは限らないかもしれない。
この少年は他の男と二人きりの時も、このような表情をするのかもしれない。
そう考えた瞬間、胸の奥でチクチクと何かが痛かった。


「それじゃ、俺からいかせてもらうからな。」


その痛みを誤魔化すように、駒を進めた。


コトリ。


二人の空間に音が響く。





* * *






「・・・なぁアスマ・・・どう思う?」


人って、好きでもないやつに抱かれる事ができるのか

目の前の少年の、漆黒の瞳が俺を放さない。
喉の奥がカラカラと、そこだけが砂漠のど真ん中にあるようだ。
乾いているどころじゃない、ヒリヒリと痛い。
いくら水を流し込んでも、もうその痛みは治らないのでは、この乾きは消えないのでは、そう思わせる。

「俺は・・・カカシさんに何て答えればよかったんだろうな・・・」


小さくなっていく少年の声。
力なくしていく、儚いまだ声変わりの前の高めの綺麗な声。


「それとも・・・俺は本当は・・・カカシさんの事好き・・・なのか?」


困惑に混じる、泣きそうな弱々しい声。
少なくとも俺にはそう聞こえたんだ。
気がつけば、俺は少年―シカマルをその場に押し倒していた。
その桜色の唇を貪りながら。
白き雪のようなその肌を撫で、乱暴にその服を引き裂く。
そして、貪っていた桜色から唇を離すと、今度はその細い首筋へと噛み付いた。
彼の全てを食らおうとするかのように。


その唇も
その首も
その肌も
その体も
その瞳も
その心も

全て全て 食らいつきたい
跡形もなく 食い尽くしたい


「んあぁっ!・・・やっ・・・!」


耳に流れ込む彼の声。
俺を狂わせる、シカマルという少年の。


「・・・俺を呼べ・・・シカマル・・・」


体中に咲いていた赤い華の上からまた華を咲かせ、俺は彼に囁いた。

お前の口から、他の男が好きかもしれないなんて、聞きたくない。


「・・・シカマル・・・」


華が満開に咲き、桜色にそまった肌。
涙をためた、闇を思わせる漆黒の瞳。
夜の色に染め上げたような黒く長い髪。
普段は見せない、溢れんばかりの艶やかさ。
その全てを俺は飲み込みたい。
これは、どうしようもない一人の男の欲望。
人間としての独占欲と嫉妬。


「・・・あっぁ・・・アスマぁ・・・」



呼ばれた名に笑みを浮かべ、俺は欲望という名の海に溺れた。





* * *





開いた目の向こうで、その男は気持ち良さそうに寝ていた。
赤ん坊や餓鬼ではないからあまり使いたくはないが、いわゆるスヤスヤと寝ている、というやつだ。
スヤスヤなんて可愛い言葉は、この熊のような男には到底似合わないがな。


「・・・アスマ。」


そっと呼んでみた。
別に起きる事を期待して呼んだわけではない。
ただ、なんとなく呼んでみたくなったんだ。
この横の大きな熊が消えないうちに、そう思っただけなんだ。


「・・・アスマ。」


そっと呼んでみる。
今度は起きることを期待して。
のっそりと起きて、俺を抱きしめてほしかったから。
別にコイツがこいしかったからじゃない。
裸に薄い布一枚の格好だから、寒いからだ。
こんな熊のような男になら、きっと抱きしめてもらった温かいだろうと思っただけなんだ。


「・・・アスマ。」


さっきよりも小さく呼ぶ。
別に眠りを妨げたいわけではない。
ただ、俺の名前を呼んでくれる事を期待しただけなんだ。
俺を見つめながら、いつものように優しい瞳で笑いながら、俺を呼んで欲しかっただけなんだ。


「・・・アスマ・・・」


アスマに咲かされ、肌に残された華に触れながら、シカマルはその瞳を閉じた。
漆黒の瞳が閉ざされ、代わりにその目尻から涙が零れ落ちた。
音もなく、ゆっくりと。
そして僅かに瞳を開いたかと思うと、幸せそうに微笑んだ。
名前を呼んだのは、この男の瞳を見たかったからじゃない。
ただ、その名が愛しかったからだけなんだ。



「・・・ありがとう・・・アスマ・・・」









その言葉に同調するかのように、肌に残された華は、また美しく色づいた。
















end



:::::::::::::::::::::::: 乙様との相互記念に送らせていただきました小説です。
アスマ→←シカ←カカシ という形になるように頑張ってのですが・・・どうかな苦笑
どうかこれからもよろしくお願いします!!!
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E


貪るように口付けを交わす。吐息が絡み合い、口の端からはあふれ出た唾液が線を作る。
ただ目の前の相手を求めるように夢中でその舌を追い求めた。
頭の後ろに回された手によって固定され、離れるにも離れられないそんな状況下だが、べつにそれを言い訳に使おうなどとは考えてない。その証拠に自分から相手の首へと腕をまわす。
相手の熱い鼻息が、いつもは気持ち悪いと思うのだろうが、今はひどく気持ちよかった。
自分をこんなにも強く求めてくれているんだということが、嬉しいんだと自覚できた。
「んぁっ・・・あっアスマ・・・」
離れた唇を追い求めるようにすがれば、軽くキスを返された後、その唇は首筋へと降りていった。
温かく生暖かい唇はしばらくの間愛撫を繰り返し、そして小さな痛みと共に跡を残し、また唇へと舞い戻ってきた。
今度は口の中の酸素を全て奪っていこうとするような強引な口付け。その力強さに思わず呻き声が漏れる。
徐々に酸欠になっていく脳に、目の前が揺らぐ感覚。それは下手をしたら死にも近いのに、ひどく気持ちが良くて幸せだ。自然とあふれ出た温かな涙が頬を伝っていく感覚を感じながら、四肢からは力が抜ける。


我慢できずに早急な、自分でも乱暴だと思うような口付けをしていれば、シカマルの体がグラリと揺れ、慌てて唇を離し抱きしめるように支えた。
見れば涙を流しながら俺を見上げる、焦点のあっていない黒い瞳に、だらしなく半開きになった桜色の艶やかな唇。そしてその口から漏れる熱く甘い吐息が、俺の頬を撫でる。気がつけば思わずゴクリと俺の喉は音を立てていた。
「・・・シカマルわりぃーな今日は止められねー・・・」
服の裾から手を入れれば、シカマルの体はビクリと跳ねた。同時にその口から甘い、誘うかのような喘ぎが漏れる。ドクリと確実に反応する半身に苦笑しながら、シカマルの横腹を撫でた。
手に吸い付くような滑らかな肌に、何度も何度も手を這わせ、ゆっくりと胸へと手を向かわせる。
「ん・・・っ!あっ・・・アスマ!・・・」
胸の突起に到達し、そこを指で転がせばシカマルの体は何度もビクビクと震えた。
「ここがいいのかシカマル?まるで女みたいだな?」
「ちっ・・・違う・・・っ!」
首を振りながら、涙をこぼすその姿にひどくそそられる。闇のように黒く、それでいて月のように柔らかい光を放つその瞳を濡らし、解かれた漆黒の髪が広がるその姿。
まだまだ子供のはずなのにかもし出されるその色気と、正真正銘の男のはずなのに放たれる艶やかさ。見れば見るほど欲情する自分は獣みたいだなと、胸の突起に軽く噛み付いた。
「ん・・・っ!あぁっ!・・・」
期待通り漏れた甘い喘ぎに口の端をニヤリと上げながら、噛み付いた突起を舌で転がし、舐め上げ、吸った。そのたびに反応するまだ成長途中の体に存分に、その肌全てを犯していくかのように撫で回した。
それを堪能した後、ゆっくりと手を下着の中へと侵入させ、引き締まった尻をグイと掴む。
「え・・・っ!?あっアスマ・・・!?」
「大丈夫だシカマル、痛くねーよにちゃんと慣らすからよ。」
胸から唇を離すと、シカマルを安心させるように笑い、優しくその唇に口付けをした。
舌を入れ、シカマルがそれに絡みついてきた所で、片手をシカマルの中心へと這わせ、優しく愛撫を始める。同時に尻を掴んでいた手でズボンと下着を取り払っていきながら、丁寧に背後のベッドへと押し倒した。
ギシリと鳴るベッドの軋みも、シカマルの鼻にかかった喘ぎに聞こえはしなかった。
「ん・・・っ!あぁ・・・っ・・・」
見下ろす形でその頬や額に口付けをしながら、シカマルの中心をこの手で優しく愛撫し続けた。蜜を滴り落とし始めたそれは、徐々に卑猥な音を出し始め、それがさらに俺を掻き立てた。二人だけの空間で、シカマルの息遣いと共に、俺を刺激する。
「シカマル・・・気持ちいいか?」
気がつけば自分の声も熱を持ち始めたのが分かる。そんな俺の問いかけにシカマルは恥ずかしそうに目を閉じたまま横を向いた、けど、その口から漏れる声が答えとなる。
それに口の端を上げて笑いながら、シカマルの中心を口に含んだ。


アスマの大きな手で刺激を与えられ、恥ずかしさを感じながらも自然と声があふれ出るのが分かる。その声にアスマが喜んでいる事も。自分の声と、下半身から聞こえる音が脳を犯していく感覚に、さらに体中を疼きにも似た快感が広がる。
それに酔いしれていると、突然下半身に温かみを感じ、次の瞬間自分のものがた口に含まれたのだと分かった。
「あっアスマっ!?・・・」
驚き見れば、そこには俺のものを口で愛撫しながらニヤリと笑い、まるで獣のような目をして俺を見るアスマがいた。
その目を見た途端、俺の全身の感覚がアスマの口の中のものへと集中していくのが分かる。ドクドクとそこへと血が急激に集まりだすような。
「んぁっ・・・いやぁ・・・あっ・・・ああぁ・・・っ!」
さっきと比べ物にならないような急激な刺激に、ビクビクと全身が震える。口からは閉じる事を忘れたかのように声が漏れ、徐々に頭の中が真っ白になっていくような感覚が広がる。
そうやってアスマの口の中で翻弄されつづけた次の瞬間、目の前が真っ白になる感覚と共に、己を解放した。
「あっ・・・はぁ・・・はぁ・・・あっ・・・アスマ?」
ゴクリとやたら大きな音と共に、アスマが俺が口の中へと吐き出した液体を飲み込んだのが分かった。その喉が揺れるのを見て、とてもつもない羞恥心が俺を襲った。
「なっ何飲んでんだよ!?」
「・・・そりゃーお前・・・シカマルのだからだろうがよ。」
「理由になってねーよ!!」
「あー・・・ごちゃごちゃ言ってんな。」
美味しかったしなと耳元に囁かれ、顔が沸騰したかのように熱くなった。


アスマは言葉と共に自分を受け入れる場所へと指を這わせた。その瞬間シカマルは大きく反応し、不安そうに瞳を揺らした。そんなシカマルの唇に優しく口付けをしながら、アスマは蕾の周りを愛撫しながら、ゆっくりと指を一本差し入れた。
「んんっ!」
入れた瞬間、シカマルを全身をブルと震わせ、下唇を強く噛んだ。それでは唇を切ってしまうと、アスマはそんなシカマルの唇を優しく愛撫するように舐めると、噛む事も許さないように口内へと舌を差込み、絡ませた。
その間もゆるゆると指を出し入れし、徐々に受け入れた時に気傷つかないように慣らしていった。堪えきれずに漏れるシカマルの喘ぎに乗せるかのように、ぐちょぐちょと卑猥な水音が部屋の中に広がる。
「んっぁ・・・はぁ・・・っ!」
「どうだシカマル?」
唇を離せば、アスマの舌を追いかけるように、シカマルの舌が差し出される。
濡れた瞳で、唇を小さく開きながら艶かしくチラチラと舌を覗かせ、頬を桜色に染めるシカマルの表情に、アスマの中心は今にもはち切れそうな勢いであった。伸ばされた赤い舌をもう一度絡みとると、アスマは蕾に差し入れていた指を二本へと増やした。
「・・・ん、んっ!ふあぁ・・・んぁ・・・っん!」
フルフルと体を震わせるシカマルのキツイ中を中指と薬指を交互に、別々に動かしながら少しずつ広げていった。そんなアスマの指を締め付けながら、小さくだが徐々にシカマルは腰を揺らし始めた。
それを見計らったように、アスマは左手指を折り曲げ、これまで一度も触れていなかった弱い部分を刺激した。途端にシカマルは悲鳴にも似た声をあげ、大きく反応した。
「ここがいいのか?」
「ひぁっ・・・っ!あっ・・・あぁっ!」
だいぶ柔らかくなった蕾は、アスマの指を誘うかのように、呑み込もうとしていく。もっと奥まで咥えこもうとヒクヒクと。それを確認するとアスマはそろりと指を三本に増やしたが、意外にも増やされた一本はあっさりと中へと誘われていった。
そんな反応にアスマはにんまりとしながら、三本を中で掻き回すかのようにバラバラに動かした。
「さて・・・そろそろ良さそうだな。」
アスマは十分柔らかくなった事を確認してから、涙を流し喘ぐシカマルの黒髪にキスを落とし、耳元で大丈夫だからなと優しく囁いた。それにシカマルは不安そうに小さく頷くと、アスマの背へと回していた腕に力を入れた。
それに満足したようにアスマは笑みを浮かべると、シカマルの中心を上下に愛撫し続けながら、指を抜いた場所へと自身をあてがい、そして、ゆっくりと中へと侵入を開始した。
「うっ・・・!あっアスマっ・・・んぁっ!・・・」
痛いのか、顔を歪めるシカマルに、アスマは耳元で大丈夫だと何度も囁きながら、ゆっくりと傷つけないように進めていった。狭いシカマルのソコを、少し前に進んでは戻り、そしてまた進める、そう押し進めていく。
「ん・・・っ!・・・いやぁっ・・・あっアスマ・・・!」
進めていくと、途中からシカマルも痛みから快楽に変わったのか、アスマの動きに合わせて腰を揺らし始めた。
それは無意識なのだろうが、いつものシカマルからは想像もできないほどの猥らな姿に、中に埋め込ませているアスマのものは確実に質量を増していた。
「シカマル・・・っ」
最後まで入れ終わると、アスマは動きを止める事なく、そのままゆっくりとだが、突き上げるように腰を動かし始めた。その動作も徐々に大きくなっていき、同じようにシカマルへと愛撫も激しくなっていった。
「んぁ・・・っ!」
突き上げるたびに響くシカマルの甘い喘ぎ声と、ひどく卑猥な音。
快楽の溢れたそこで、アスマはもうシカマルを気遣う余裕もなくなり、ただ愛しい人を一心不乱に求め、何度も何度も貫いた。
艶かしく背を反らしながら大粒の涙を流し、何度もアスマの名を呼ぶシカマルの中をぐちゅぐちゅと卑猥な音をさせながらアスマは抱きしめた。そして、
「あぁ・・・っ!アスマ・・・もうっ・・・いく・・・っ!」
「―――・・・っ!」
アスマの手の中でシカマルが絶頂を迎えた瞬間、強く締められ、アスマもシカマルの中で勢い良く吐き出した。




 *  *  *




「・・・大丈夫かシカマル?」
ぐったりとしたシカマルの体を丁寧に拭きながら、アスマは心配そうに顔を覗き込んだ。
その顔に罪悪感のようなものが表れているのは、おそらく途中からシカマルの事を気遣う余裕がなくなったからだろう。
そんなアスマの心情が分かるのか、シカマルは小さく苦笑してから、大丈夫だとアスマの頬を優しく撫でながら笑った。
「アンタは心配しすぎ。」
俺だって子供じゃないんだからさ、とちょっと怒った風に言えば、アスマは苦笑してから、そうだなとシカマルの額に口付けを落とし、抱きしめた。
「愛してるからなシカマル。」
耳元に囁かれた愛の言葉に、シカマルは頬を赤らめながら、抱きしめ返した。
「・・・そんな恥ずかしい事よく言えるな・・・」
そしてアスマに表情の悟られないそこで、嬉しそうに笑みを浮かべ、照れ隠しをしたのだった。
 

 

 

{atogaki}
もともとは拍手に置いてあったものです。恥ずかしい限りです。
エロイだけの文を書こうと・・・